空港で生徒を見送ってウルっときた話
先日の記事でマイケルの話に必死すぎて省略してしまった生徒の空港見送りの話について詳細を書く
私は日本語教師なので授業が終わった時点で私の役目は終わっている
なので見送る必要は特にないのだが生徒がフィリピンから旅立つところまで見届けたいという気持ちがあった
見届けるまでが私の仕事だと勝手に責任を感じていた
ありがたいことにボスと先方の会社の役員の方がとても理解のある人で、私の見送りの件を了承してもらった
ニノイ・アキノ空港 第3ターミナル 4階のマクドナルド前集合
生徒たちに口がすっぱくなるほど言っていたので覚えてしまった
空港に到着!
予定の2時間前に着いてしまったのでお土産コーナーをうろついていた
珍しいフィリピンのチョコレートを発見した!
▲左はシーレ・ラブヨという唐辛子を使ったチョコで辛かった。右はアドボと言ってフィリピンの鶏肉を使った家庭料理で鳥のエキスの入っているチョコ。なんとも複雑な味だった。
きっとミルクチョコはふつーに美味しいと思う。けど、街中でこのチョコを見かけてもきっと私はもう買わないだろう。
(実際、おしゃれなカフェのレジ横で売られているのを発見した)
生徒の親御さんと初対面!
待ち合わせの場所に行くと生徒たちは家族とマクドナルドで昼ごはんを食べていた
「先生〜!」と声をかけられ、生徒の家族に挨拶して周った
私は授業の最終日に親御さんあてに手紙を渡していた
▲Messengerのユーザーインターフェイスをパクった。左側が私のメッセージで、右側は親御さんからの想定されうる質問が書いてある。
内容は以下のとおり
- わたしの自己紹介
- あなたの息子さんは素晴らしい生徒だ
- 日本に言って心配かと思うが私がいるので大丈夫
- 寂しくなった時は写真を見て元気出してね→手紙に生徒全員が写っている写真を同封
- 息子さんの成長がわかる動画をプレゼントするよ→4月と8月でそれぞれ撮影した自己紹介動画を比較できるよう一本の動画にしてYoutubeにアップしていた。動画のURLをQRコードにして記載。
そんなこともあってか、親御さんとは会うと「あぁ〜先生〜〜〜!手紙ありがとうございます〜〜〜!息子からいつも話聞いてます〜〜!」と良いリアクションが多かった
急ごしらえだったが用意しておいてよかった…(翻訳チェックに協力してくれた英語の先生たちに感謝!)
見送りには彼女も来ており人目もはばからずイチャついていた
というか彼女のいる子は全員もれなく彼女が見送りに来ていた
平日にもかかわらず(マジですごい!)
生徒Sの場合
彼女とペアルックの服を着ていてびっくりした
「いやいやそれはどうなん?」と聞いたが「別に普通ですよ」ということだった
フィリピンでは彼女とのペアルックは普通らしい
生徒Yの場合
日本人と結婚すると豪語していた生徒Yは、いま日本にいる先輩から「日本で日本人の彼女を作ることがいかに難しいか」知らされ、土壇場でフィリピン人の彼女を作っていた
なんでよりにもよって、というようなイケイケの女の子で私は現実を直視できなかった
生徒Bの場合
見送りの人数がやたら多かったので話を聞くと6人兄弟ということが判明
彼は3番目の子供だった。すごいなお母さん!
ついに別れの時間が!
会社の社員さんたちが到着して出発前の最終確認が始まった
そして、写真の撮影大会も終わりいよいよ別れの時間となった
親御さん、おばあちゃん、おじいちゃん、おじさん、おばさん、いとこ、彼女、たくさんの人に見送られながら出発ゲートに向かっていく生徒たち
彼らが日本へ行く理由は日本で高い建築技術を学ぶためだが、一番は家族に仕送りをして家計を支えるためである。
そんな大事に思っている家族たちと離れて暮らすのはとっても辛いだろうなと思う
生徒たちは寂しそうに別れを惜しんでいたが本当の寂しさを実感するのはここではない
本当の寂しさを実感するのは日本に行って一人の夜を過ごす時だろう
生徒たちの寮にはWi-Fi環境がないため親御さんや彼女との連絡手段がなかった
私はWi-FiルーターをAmazonで注文して寮あてに送付していた
そして、生徒の一人に「これを寮の管理人さんへ渡してほしい」と手紙を託した
手紙は「私から生徒に荷物を送っています。何か不備があったら私まで連絡ください」という内容で最後に「とても良い子達なので、何卒彼らをよろしくお願いします」と書いておいた
少しでも彼らのホームシックが和らぐことを…そして、彼らが出会うすべての日本人が外国人に優しい人であることを祈って…
9月末に帰国して会社を視察予定となっている
その時に彼らがどれぐらい日本語が上達しているか楽しみだ(下手くそになっていたらしばく)
▲帰りのタクシー内での様子。生徒の彼女とお母さんたちと。彼女めっちゃいい子だった。