シャイで消極的な生徒に自信をつけさせる方法
私が日本語の授業を行うにあたって一番気をつけたポイントを書きます!
生徒の特徴は別の記事でまとめた通りですが…
それ以外に私が感じた生徒の印象は…
「とにかく失敗を怖がっている」という事だった
それが顕著に出ていたのはシャイで消極的な性格の生徒で「分からない」事を「分からない」と言えない状態だった
授業を進めていて「OK〜?分かりましたか〜?」と聞いてもフリーズ
これはかなりやばいぞと思った
なぜやばいかと言うと生徒の中で理解度に偏りが出てしまうからである
授業スピードが頭が良くメンタルもタフな子が基準となってしまう
授業が進むにつれその差に開きが出てしまい埋まらない溝を作ってしまう可能性があるからである
初日に彼らからその空気を感じ取ったので授業の最後にこう言った
「私はあなたたちにプレッシャーを与えて日本語の勉強をさせたくない」
「日本のアニメが好き!漫画が好き!ゲームが好き!という気持ちで日本語を勉強してほしい」
「どうせ勉強するなら楽しくやろう!」
クラスの中で日本語能力の高い生徒は私の真意を読み取って安心しているのが伝わってきた
ただ、日本語の能力がそこまで高くない生徒には難しかったのかまだ緊張している様子だった
そこで私がやったことはただ一つ
とにかく褒める!!
正解したら「OK~!素晴らしい!Great!」と褒め、間違えても「惜しい!」と訂正して正しい答えが言えると「OK~!素晴らしい!Great!」と褒め続けた
どんな回答もしっかり聞いて「あなたの回答は問題無いよ」とリアクションすることで生徒に安心感を与えていった
(もちろん回答を理解していないことは問題だが、間違った回答をすること自体は問題ではない)
そうすることで授業中にどんな発言をしても良い、回答を間違っても良いという環境を作っていった
そして、2週間後自ら「分かりません」と言える生徒が出てきた
「分かりません」と言った生徒に対してみんなの前でその日一番の賞賛を送った
「分からないとことを分からないと言えることは素晴らしい!」
その翌日から他の生徒も「分かりません」と言えるようになったり、分かっている時に表情や仕草で伝えてくれるようになった
なぜ分からないのかと責めることはせずどうやったら分かるのか考えて、場合によっては持ち帰らせてもらって説明用の資料を用意したりした
個人面談の実施を行い欠点ではなく長所をとにかく褒めた
点数の低い生徒には日本語の話し方が綺麗なところを褒めた
自信なさ気に話す人には勉強方法を工夫しているところを褒めた
そして、いま、1ヶ月前に下を向いていた声が小さかったシャイな生徒たちは失敗を怖がらずに堂々と発言することができるようになった
自己承認欲求を満たすことで人はこうも変わるのだと身を持って体験した出来事だった
ちなみに、個人面談を実施している時に分かったのだが、どうやら前の先生が相当プレッシャーを与えて追い込むタイプの先生だったようで彼らの消極的な姿勢の原因は明らかにこれだった
彼らが素晴らしいのは前の先生の悪口を決して言わないところである
私だったら秒で「あのセンコーまじないわ〜」と愚痴っていると思う
この件で私は前の先生に対して静かな憤りを感じているので生徒に対して思い入れが強くなっているということが分かった
これ以上話すと悪口になりそうなので彼らを見習って発言は慎む!
次回はクラス全体の成績底上げ施策についてまとめることにする
▲生徒が愛用している文房具メーカー